デザイナー

アスティエ・ド・ヴィラットコレクションのほとんどを創作しているのが、イヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットですが、数多くのアーティストやデザイナーが定期的にメゾンと協力し、アスティエ・ド・ヴィラットの世界をさらに大きく発展させています。

 

Emilie Mazeaud
エミリー・マゾ―

家具とオブジェのデザイナーであるエミリーは、パリのカモンド、そしてロンドン芸術大学のセントラル・セント・マーチンズ・カレッジでデザインを学びました。メゾン・エ・オブジェの展示会場でアスティエ・ド・ヴィラットと出逢い、2000年からブティック    開設準備に参加しています。同じく仲間の一人である写真家、ソフィー・ドラポルトが撮影したカタログとホームページにも、3人で登場しています。2008年には、フレグランス製品の創作メンバーに加わり、共に力を合わせました。まるで香りの地図を描く    ように、象徴的な場所の香りを閉じ込めたパフュームキャンドルや圧倒的な至福感をもたらすオーデコロン、完全に虜になるハンドクリームなどが誕生しています。

 

Françoise Caron
フランソワーズ・キャロン

白い花が咲き誇るグラースに生まれ、ルール香水学校で学び、花とサイプレスの専門知識を身につけ、ラグジュアリーフレグランス業界から切望される、世界初の女性調香師の一人となりました。数多くの傑作の中でも、初めてのラグジュアリーオーデコロンとして、長年のマストフレグランスになっているエルメスの『オー・ヴェルト』も彼女の作品です。この他にも、独特なロシアンレザーとブロンドリーフタバコが香るヘルムート・ラングの『キュイロン』、水と花のフレッシュさが特徴のレディースフレグランス、アルマーニの『アクア・ディ・ジオ』などを生み出しています。2007年、日本のフレグランスメーカー『高砂』に入社。こう    して、高砂の研究室とマセナの工房の協力により、香り立つ数々のエピソードで綴る「アスティエ・ド・ヴィラットのパフュームアドベンチャー」が幕を開けたのです。

 

John Dérian
ジョン・デリアン

アメリカのデザイナーアーティストのジョン・デリアンは、デコパージュ(画像のペーパーコラージュ)界のスター。ニューヨークの店は、自らの作品(ペーパーウェイト、壁掛け、ポットカバーなど)に加えて、彼が世界中で掘り出した美しく個性的なオブジェがひしめく巣窟のようです。彼のアイコニックなデコパージュが、アスティエ・ド・ヴィラットのあらゆる白い陶器を飾ります。木のモチーフの大皿、シュールな目のティーポット、星空に海星(ヒトデ)のプレート、雲のカップ、蝿のボード、黒サンゴの花瓶など。サントノレ通りのお客様を幸せにする、すべて「手作り」の作品たち。

 

José Lévy
ジョゼ・レヴィ

創意に富んだスタイリスト、デザイナー、インテリア・アーキテクトのジョゼ・レヴィは、常に世界中で複数のプロジェクトを同時進行させています。パレ・ド・トーキョーで発表したモノプリとのコラボレーションによるプレタポルテや衝撃的なカプセルコレクション、そしてマニュファクチュールドセーヴルやギャラリーペロタンとのパートナーシップで名声を手にした彼は、クリエーション界の大御所とのコラボレーションを次々と展開しています。京都の九条山ヴィラのための巨大なサムライランタン、アルチュール・ノジシエルのプロジェクト『Splendidʼs』のための狂気じみた舞台衣装、アスティエ・ド・ヴィラットのための陶製の葉等  々…、枚挙にいとまがありません。現在進行中のプロジェクトは、クリスタルメーカーのサンルイとのコラボレーション、エルメスの『Petit h』プロジェクト、日本企業のための畳関連の総体的コンセプト。

 

Lou Doillon
ルー・ドワイヨン

多才なアーティスト、ルー・ドワイヨンは、シンガーソングライター、そして舞台と映画の女優であると同時に、詩人であり、ほとんど公表されていませんが、才能あふれる造形美術家でもあります。ルー・ドワイヨンは、歌うように絵を描きます。優美に、正確に、研ぎ澄まされた感性と極めて豊かな文化知識によって、描くものすべてを美しく昇華させます。アスティエ・ド・ヴィラットとのコラボレーションでは、手が描かれたマグカップの多彩なコレクションのみならず、アスティエ・ド・ヴィラット出版の初のアート本となった『Drawings』が誕生しています。

 

Mathilde Carron Astier de Villatte
マチルダ・キャロン・アスティエ・ド・ヴィラット

ブランドの共同創設者である彼女は、アスティエ・ド・ヴィラットのメゾンのシグネチャーである、釉を施した黒粘土の技法を他の創設者と共に、初めて完成させた一人です。ヴィラ・メディチで幼少期を過ごし、画家である父のピエール・キャロンから、次いでパリのボザール美術学校において、美しさと創造についての手ほどきを受けます。最初の数年間、アスティエ・ド・ヴィラットの陶器工房を指揮し、最も象徴的なモデルのいくつかを創作しています。2005年には、自らの工房を設立。絵画、デッサン、カラフルなプレート、彫刻など、美しさと実用性、そして現代性と洗練された古い食器の結合は、彼女にとって幼少期の延長線に過ぎません。「これは、常に自宅で目にしていたものです。両親はとても美しいアンティーク品の数々を探し出し、日常使いにしていました。たくさん壊してしまいましたが、私たちにとって大切なのはガラスケースの中にしまい込むことではなく、共に生活することだったのです」

 

Monsieur Huin
ユアン氏

イヴレア出版と密接な繋がりを持つフランソワ・ユアンは、最後の活版印刷職人の一人です。芸術家と詩人の美しい本を一つひとつの工程に伝統的な技法を用いながら、完成へと導きます。優雅さ、美しさ、質を極めた巨匠は、ライ=レ=ローズに家族経営の印刷工房を構え、1885年に発明された印刷機を今でも使い続けています。アスティエ・ド・ヴィラットのすべての文房具、    カタログ、フレグランス製品のパッケージの印刷を担っています。(S.A.I.G印刷工房)

 

Nathalie Lété
ナタリー・レテ

中国人の父とチェコ人の母を持つ多才なスタイリスト。テキスタイル、イラストレーション、児童書、陶器、玩具、ジュエリーなど、幅広い分野で活躍しています。日本やアメリカでは、陽気でカラフルなスタイルが大人気。アスティエ・ド・ヴィラットの陶製の食器(ナタリー、フルール)や奇妙なモチーフのユニークな作品、キノコ、フクロウ、そして無限にリピートする幾何学模様で、日焼けしたような色の手塗りのノートなどを制作しています。

 

Patch NYC
パッチ・ニューヨークシティ

インテリア用オブジェやファッションアクセサリーのデザイナー、ドン・カーニーとデザイナーのジョン・ロスは、自らのコレクションに加え、パートナー企業(バーニー&ノーブル、ターゲット、ソープ&ペーパーファクトリー)とのコラボレーションで創作したコレクションを、ボストンにある最先端のブティックで展開しています。アスティエ・ド・ヴィラットとは、ニューヨークでの出会いをきっかけに互いの才能を融合させることになりました。代表作である黒インクの絵(ノウサギ、ヘビ、フクロウ、頭蓋骨、帆船)が、アスティエ・ド・ヴィラットの白い陶器にタトゥーのようにプリントされました。また、伝説的なノートの装飾にも用いられています。

 

Serena Carone
セレナ・キャロンヌ

1958年にパリで生まれたセレナ・キャロンヌは、表象と現実を隔てる空間に介入し、噓事のない世界を築いてきました。ミステ    リアスなフィギュアが並ぶスタジオで、実験と最も多様な素材を基礎とした彫刻作品を入念に作り上げています。長い間秘密裏にしていた動く彫刻、眠る女、ファイアンス製の動物の檻。異種素材が混在するユニークな作品は、それぞれが独自にマチエールの神秘を体現しています。ニームの円形競技場広場に建てられた、有名なニメニョ2世の像の作者でもある彼女は、アルル、ニューヨーク、東京でも、いくつものギャラリーで作品を紹介しています。2017年のパリでは、狩猟博物館で展覧会が開催されました。

 

Setsuko Klossowska de Rola
節子・クロソフスカ・ド・ローラ

日本人アーティスト、節子・クロソフスカ・ド・ローラ・伯爵夫人は、画家バルテュスの妻。二人が出逢った当時、バルテュスは、ローマにあるフランス・アカデミー、ヴィラ・メディチの館長を務めていました。こうして彼女は、ヴィラの寄宿生だったブノワの父、ピエール・キャロン、アスティエ・ド・ヴィラット一家と家族ぐるみの関係を築いたのです。1977年、彼女はバルテュスと共に    スイスアルプスの小さな村に建つ『グラン・シャレ』に移り住み、画家や作家としての活動を展開すると同時に、アトリエのバルテュスを生涯にわたり支え続けました。2013年に実現した節子とブノワの再会により、創造のエネルギーとアスティエ・ド・ヴィラットとのコラボレーションのアイデアが始動します。その結果として誕生したのが、陶製オブジェのシリーズ第一弾でした。その後、イヴァンと共同でデザインした食器『グラン・シャレ』、フランソワーズ・キャロンが創作した香りのパフュームキャンドルが続きます。現在この他にも、複数のプロジェクトの入念な準備が行われています。